2019-06-01から1ヶ月間の記事一覧

理由を理解したいのか 理解した事を理由にしたいのか

愛情に於いては 与えた事よりも 与えられた事の方が 何よりも印象に残っている様に思う 自分が愛した記憶よりも 自分が愛された記憶の方が幸福で 何時迄も忘れない

思考は蛋白質と同じで 可逆的な変化は起こさない 総ては不可逆反応で変化して仕舞う

取捨選択して様々な言葉を拾い上げて来た 然し 年齢と共に其の対象が変わっていく 思考や世界観が変化した時に 既に切り捨てたものに再び出遭う事は出来ない 取り溢していく 其れが出遭った言葉に対して申し訳ない 苦しさが存在する

未来に希望を抱く事がない自分は 過去に縋る事でしか 今を消化する事が出来ない

平気な振りをしていた事 日常を演出していた事 自分は貴女から与えられた 沢山の幸福を 当たり前の様に受け取っていたけれども 其れは余りにも特別だった

季節が移ろいでも 時が色褪せて行っても 鮮明に残る記憶

完璧ではなく 未熟であっても 完成は免れない

其んな些末な願い等 希望と呼べる様なものではなかった 唯 今でも自分は自分の存在を 一つ一つ肯定する過程に於いて 貴女が自分に示して呉れた解法を用いる事でしか 何かを肯定する事が出来ない

勝手に自分の中に残っている 此の執着した記憶を 肯定的解釈に置き換えてみても 現実は好転しない 自分が貴女に其うであって欲しいように 自分は貴女と云う存在に対して 自分は記憶を保持し続ける

貴嬢の事を観察して理解して行くと 其れ丈貴嬢は貴女の面影を宿している だから貴嬢の事が貴女の様に思えて来る 自分の失敗を貴嬢で遣り直そうと 自分は如何し様もなく愚かな事を考える

意図を汲み取らず 物事の側面を別の解釈で展開すると 自分の思考の軟弱さに気が付く

愛情を永遠のものにして 時間的束縛を与えたいと願う 其れは変化を禁止する行為でもある

何かの集合体に分類して 所有する事で 特別と云う存在の範疇から 貴女の存在が乖離して仕舞う事が 此んなにも恐いと感じるのは何故だろうか

其の存在を喪えば 自分は自分で課せられていると 自己中心的に勘違いしている 長年の義務から解放されるだろう でも屹度恐怖に支配されて 結局は継続を選択する

一つの青春群像劇と云う妄想 感傷的に愛して欲しい等 神は何一つ謂ってはいなかった

思う事は本人の自由だ 思いを知る事には 何重もの手続きが必要だ 其れでも知る事は出来ない 人間同士の禁忌だ

伝える事と伝わる事は 考えている事の9割が損失係数として計上される

比較検討する事でしか 自分を値踏みする事が出来ない 自分の存在価値は赤字だ

並行世界に存在する自分は 屹度宜しく遣っているのかも知れない 其う妄想する事が唯一の救い 妄想でしか自分の精神を助ける事が出来ない

其れが現実になって 其れが自分の生活に 一体如何の様な色を呈するのか 自分には一切興味がない 範疇を逸脱している

其の古城に幽閉された儘の記憶を導いて 開いてはいけない禁句を述べる 事実を伝える事が間違いかも知れない

結果を知らない 知る事が出来ない 結果は常に最悪でしかない 現実は何時も悲惨だ

単純極まる欲求程実現困難だ

目的と過程を入れ替えたい丈だった 唯 時を過ごすと云う過程が 如何し様もなく愛おしい丈だった

世界で一番格好悪い格好良さ 矛盾を孕む言葉遊び 理解出来ない屁理屈

必要な不必要 無駄とは時に何よりも必要だったりする

保障と保護の中に存在する 自分の其の体躯は 無理をしない

安定の中で偽物の絶望と云う甘美を味わう 保護された事に因る絶望に酔い痴れて 自分は不幸だと嘆く振りをしてみたい

認められると云う事が 否定される事に直結している 承認されるが故に否定される