認識。

其れは、単に認識の問題。
僕の世界で認識されているものが
君の世界では認識されていない
又は、別のものであると認識している。
僕の体から流れる真っ赤な血だって
君の世界では黒い色かもしれない。
だけれど、其の黒は僕の世界で言う黒であって
君の世界では、其れが赤なのかもしれない。
だから、それぞれの世界が個々に存在すると
仮定するのならば
この世に此れ・アレなどと言った
指示語は存在しないことになる。
僕の言っているアレが君の世界で言う
此れであるとは到底思うことの出来ない。