マジナイ。

今日が終わって行くのに僕はまた同じ過ちを繰り返す。
紅に染まる空にを見上げると
朧気で滲んで見えた。
其処に虹を掛けて
月の光のゼリーを満月の木の葉で包み込めれば
僕はもう。
知る事も無い季節の変わりを僕は必死に認めて
赤い針が動く事を必死に拒んだ。
散らかったこの部屋の隅に
毛布で包まれた僕の痛みや弱みは
誰にも見つからないようにと奥の方へそっと
きっと見付けてくれるだろうって期待を込めて隠す。
熱くなった薬缶から吹き出る蒸気の行方を指でなぞって見ても
其の先は何処にも無い。
気付けば僕は置いて行かれていて
光の差さない小さな空間に居る。
誰も触る事の無い世界で
僕は必死に叫ぶ。
届くわけなんか無くって
其れでも僕は叫ぶ
何かに狂ったように
あの時の言葉を信じられるわけ無いのに
そっと呪いの様に。