皆。

建前で作られているこの関係。
この真実はとても美しい。
美学は其処から生まれるんだね。
建前だらけの其の関係もそうだ。
現実はもっと厳しく、醜く、残酷なのにね。
其れを見ようともせずに其の建前の関係に満足し
君を友人だの親友だの
そんな実在のしないもので飾り立てる。
そんなもの存在しやしないのに。
そう、順番を付けて。
位をつけて満足をする。
其れは貴方は特別である。
そう言わせる事で其の中にある自分の存在を他人の中に確立させ
自分の生きている証拠を見出し満足する。
他人の世界の中に自分が存在することなど無意味な事なのに。
そして、不可能なことなのに。
建前の世界で安心している。
其れはある意味で言う気晴らしなのだろう。
パスカルがいうように
人生は全て気晴らしなのだ。
若し、其処に気晴らしで無い時間があるとするならば
其れは、気晴らしを自覚した気晴らしである。
詰まり、他所が其処に存在する。
微温湯に浸かり川の流れに流されて
其れが気持ち良いと。
其の先にある
逆流に存在する
そんな他者に目を向けることはしない。
人間が生きる理由
其れを問うことが人間にとって一番大事なことなのに。
其れをしようとはしない。