誰か。

僕が欲している誰かは
誰かであって
決して此の世に存在するものではない。
其の誰かは
永遠に誰かの領域を脱しない。
だから、何処にも存在しないし。
此れからも永遠に存在しない。
僕は精巧に作られたレプリカに満足するだろうし
其の精巧さ故に其のレプリカを排除するだろう。