消滅。

覗き込めば何処迄も続いている暗闇の螺旋。
其の虚無から目を背けながら生き様としていた。
そうしなければ、自分に纏わる事の全てが
其の中に吸い込まれかねない事を知っていたからである。
宇宙は消滅する。
若し、其の感覚を簡潔に言葉で述べるとすれば
そういう事なのではないかと思う。
自分達の人生や地球は勿論
矢がて宇宙ですら完璧に消滅して仕舞うのだ。
其の虚無を前にした時
我々が生きたり
何かを生み出す事に如何遣って意味を見付けられるのだろうか。
人間の営みなんて
結局は、悉く消滅してゆく無意味なものだ。