福袋。

子供を作るなんて
丸で正月の福袋を買う様なモノだ。
一つの細胞が二つに分裂し
其れが四つになって八つになる。
どれ位細胞の数が増加した時に
生命は意思を持つのだろう。
単細胞であれば何時迄も生きられるのに
意思を持つ為に自らの寿命を縮めるのである。
否、寿命が有る事が意思を作るのかも知れない。
意思とは消滅の自覚だ。
死の予見に起因する存在こそ意思の起源。
太古の意志とは
子孫を絶やさない為の機能であった。
物理的に離れて仕舞った個の生命体が
連続していた頃の永遠の命を
思い出そうとしている。