HDを創るレコード盤は余り効率の良くない方法で噴霧するんだ。

其の恋愛が非常に単調で単純で平坦で何の面白味も感じられず
其れ故に其の恋愛関係が破綻したとしても
其れを想い出す現在に於いて
過去に存在した其の恋愛関係は少なからず何処かに
美しさを持つものだ。
此の現象は、一番顕著に現れる過去の改竄であって
本人には、多分其の脚色が自覚されていない。
然し、其の特定の物を客観視してみれば
矢張り何の面白味も生まれない日常的な平坦な事実であって
其処に過去が事実ではない事が浮き彫りにされる。
勿論の事だが其の客観視した主観者事態も
何等かの脚色を演じ現実に過去を登場させる事は言う迄もない。
然し、其れは過去に想い出す現在と云うベクトルは
現在に於いて存在する空想に近似的立ち居地を示す事も言える。
其れは、詰り。
事実を想い出すのではなく
事実に基いた個人の脚本演出で繰り広げられる空想劇と
換言する事も難易な事ではない。
では、事実は何処に登場するのだろうか。
現在と云う空間上に於いて
事実と云うのは存在するのだろうか。