時。

自分が思っている以上に忘れっぽい。
どんなに愛したものでも
残酷な時の流れは
優しく、緩やかに浄化させていく。
僕の嗜好を。
僕の思考を。
僕の志向を。
そして、僕は忘れていく。
やがて、自分が生きているという幻想すらも
忘れさせてくれる。
時は優しく。
時は頑固に。
残酷に。