過ぎたるは及ばざるが如しの意味を知っているか。

揺り籠の中に閉じ込められた想い出が音を立てて
何処迄も歩みを止めない
其して再び想い出を紡ぐ作業を何時迄も何処迄も続けて行く
傍観と共感と感嘆と悲観と
僕は色々な物をゴチャ雑ぜにして
揺られて行く繭の中で想い出を奏でる
二人きりの小さな独り法師が互いに絡み合う
身動きが取れない事に心地よさがあるのなら
其の世界の中に僕は
其の瞳の中に僕は
其の思考の中に僕は
一体どの様に存在が存在するというのだろうか
手を伸ばして見ても
手を広げて見ても
其処には届かなくなって儚いもの
其の小さくて軽い歴史の重みを僕は抱える