幸先が悪いスタートを切った事について後悔はない。

目の前に広がる光景が当に現実なのだと
其んな夢の中で妄想する想像は
果たして現実なのだろうか
自問自答の限りを尽くして固定された視点
余りにも居心地が良いから僕は寝た振りをする
降らない日々が大きく変わろうとしている虚実は
SFの世界にしか存在しないノンフィクションの様に。
堆積していくニコチンとアルコールを少しずつ代謝しながら
僕の体は妥協と消化を繰り返していく
フラストレーションをインフレーション的に上昇させながら
代替の夢に躰を沈める
沈黙と鎮魂の目覚めを待って
何処かで聞こえる叫び声を遮蔽する。
其れに気が付かない振りをする事が
僕の生きているという精一杯の自覚
羅針盤が時計の針の様に動く
チクタクチクタク
多くは沈黙に飲み込まれ
補聴器の様に鋭い聴覚を持つものにしか聞く事が出来ない
若しくは、鈍感な人にしか耳に入らない沈黙
空気の振動の様に幽かな大音量で
 
僕はヴォリュームを最大限にして耳を澄ます。
終焉を迎えない交響曲の様に
ガチャガチャと云う騒音を芸術視して一瞥する。