何時も面影を探している
前を横切る人に
貴女と同じ歩調を感じたり
扉を開ければ貴女が其処にいて
自分に微笑み掛けて呉れるのではないかと
妄想してみたり
妙に寒い自分の左側に違和感を覚えたり
左で嗤う貴女の頬の仕組みが乱れない様にと
自分は何時も考えていたのに
何を間違ったのか
何処で間違ったのか
自問自答を繰り返し
他人よりも遠くなりそうな貴女の輪郭を
欲求と悲しみを併せ持った哀悼の念で喪う