其の存在は最も自分の思想に近付いたと云っても良い
然し 残念な事に其の思想を理解する丈の能力は
持ち合わせてはいなかった様に感じる
事有る毎に自分が呪文の様に
彼女の呼称を唱えるのは
其の真意を理解して欲しいと思う反面
其れを理解出来るのが彼女丈だと
自分の中で思い込んでいる所があるからである
其れは都合の良い辻褄合わせに過ぎない事は
重々承知の上に成り立つ欲望