お膳立てが整って
自分の眼の前に其の状況がぶら提げられた時
自分は以前の様な心持で迎え撃つ事が出来るだろうか

其れは出来ないだろう
彼の時に抱いていた感情と
類似した
酷似した感情を抱いて置き乍ら
重要な部分が欠落している
其れは喪失と共に自覚を得た代物かも知れないし
過程に因って産み出された代物かも知れない
然し精神的に何処かへ行って仕舞った様な
喪失感を抱いているのは
何処に根源を持つものなのだろうか