痛み。
其れは僕の意識の中で
僕にしか与えられていない
特別なもの。
だってそうでしょ?
幾ら僕が君の事を殴りつけたって
君の肉体的痛みと精神的痛みが僕に伝わる事はないんだ。
君は其れを「痛い」と僕の前で必死に演じる。
本当は痛くなんて無いのになぁ。
そんなに必死になって演じる事なんて無いのに。
だけどね。
この社会と云う組織の中で
其の、在る筈無い他人の痛みってヤツを
どれだけ解かってやれるかって云うのが
人間として必要な事だと教わる。
いや、誰もそんな事教えてくれない。
そう感じ取るんだよ。
そんな道徳的な事を教わったって
大した意味なんて無いのにさ。