願い。

本当に、僕の誕生を祝って欲しい人は
キット、昨日が僕の誕生日だったことも忘れているのかもしれない。
僕が、心から願っている其の人の心には
もう僕は居ないのかもしれない。
別の人が居るのかもしれない。
其れでも良い。
だけれど、一つだけ
願いがある。
だとするのなら、其れを現実であると僕を巧く騙さないように
出来る限りの配慮をして欲しい。
あの人の心の中には未だ僕が居るのだと
僕をそう騙し続けて欲しい。
僕は、本当はそんな事無いと知っているから。
そんな現実から出来る限り逃げ出したい。
いつか、向き合わなくてはいけない日が来るかもしれない。
だけれど、其れは今日じゃなくて
永遠に「いつか」であって欲しい。
僕は、きっと独りだから。
僕は、ずっと独りだから。
僕は、こうやって訳も解らない事を願い続ける。
どんなに時が経っても
変わり続けないと願って。
僕は、ずっと思い続ける。
異常なほどに。
だから、僕は今独りで涙を流しているんだと。
其の願いは何時までも変わらない。
人恋しい此の季節の戯言で。
でも、其れはずっと続く。
君を愛する事の。
其の愛すると言う意味を探して。