僕丈。

一体、僕と云う人間は何なのだろうか。
何故、僕と云う人間が此の醜い肉の塊に寄生していなくてはいけないのか。
僕は、色々な人間の影響を受けて今存在している。
でも、本当に僕は存在しているのだろうか。
そう考え出すと今を生きている事にリアリティーを喪う。
全てが現像で夢の様に思えて来る。
痛みも喜びも悲しみも
全てが僕が存在すると云う事が現実である事を
必死に思い込ませようとする手の込んだ悪戯な気がする。
友人も知人も恋人も知り合いも兄弟も親も全てが・・・。
一体何なのだろう。
死んで仕舞ったら如何成るのだろう。
死ぬ事の定義は何なのだろう。
生きない事だろうか。
だとしたら、生きる事って何なのだろうか。
僕にはサッパリ解からない。
然し、僕にしか知り得ない答えな気がする。
だって、僕以外の存在は
痛みも悲しみも喜びも・・・。
音も味も色も感じているだなんて
僕には解からないから。
若しかしたら、感じている様に演じているだけかも知れないから。
僕にしか解からないのではないかと思う。