夏。

何度人に騙され様とも
何度痛い目を見ようとも
結局は人間を信用しなければ何も出来ないではないか。
全く人間を信用しないで何か遣るとすれば
山の中の洞窟にでも住んで
寝る時にも片目を開けていなければならなくなる。
何れにしろ、絶対安全な方法等というものはないのだ。
唯、生きている事
其の事自体生命の危機に常に晒されている事ではないか
其して最後には例外ない死が待っているのだ。
【R・A・ハインライン著 夏への扉