水溜り。

雨上がりの匂いを脳内に漂わせて
水溜りを踏み付けると
虚像の世界とは御然らばする事が出来るだろうか。
水面の様に歪んだ世界が紡ぎ出す不安定な事実を眼の当たりにして
靴が濡れて実感を得ても
此の刺激は脳内で作られたもので
本当に濡れていると宣言出来るのだろうか。