当たり前な在り来たりを今日も繰り返して眠りに付く。

其の三叉路を互いに歩き始めて
遠めに見ると僕は右の選択をして
遠めに見ると君は左の選択をした
でも、もう独りの僕は左を選択しただろう
どちらにしろ右を選択した僕は
緩やかな右カーヴを描いた道を歩く
其して君は緩やかな左カーヴの道を歩く事を僕は望む
其れが平坦な路だったとしたら
僕は下り坂なのだろうな
君の選択した路は上り坂。
多分、其れは少しの苦労と苦痛を有するのかも知れないが
三次元化して見ると上方的に進む
素晴らしい選択だ
でも、僕と君が歩いて行く其の道が
最終的には同じ所へと向かっているのであれば
僕は非常に嬉しいな
少なくとも似ていたら嬉しい
何とも自分勝手で傲慢で最悪な願いなのだろうか
君の幸せを願う時に
其処に僕が居る事が出来ればと思う
飽く迄抽象的に
少なくとも具象的に
其んな願いが僕の思考を支配して見ても
僕には如何する術も無い訳で
只、漠然と其んな願いが君に届け
素晴らしいなと思う
其れと同時に
其んな願いや夢や感情や思考が君に届いた時に
僕は恥ずかしさで如何すれば良いのだろうかと
只々、狼狽えるばかりの存在で有り得るのだけれども
其れを僕は如何仕様も無い位に如何仕様も無い
本当に僕は如何仕様も無いのだね
例えば、何年かして
僕は、非常に悲しくなるであろう一つの事実を
目の前にして
其の時に初めて僕は思考を声に変換する事が叶うだろう
けれども
最早其んな事に何の意味も持たなく成って仕舞って
其れは、言葉や声ではなく
只の音に
只の空気の振動に過ぎない
幼稚で華奢なものになって仕舞うのだ
君が最後に笑ったのは何時だったっけか
君が最後に嗤ったのは何時だったっけか