置いて行かれる幻想は奪われて行く現実に似ている。

一瞬の光を切り取って
其処に太陽の描き出す模様に眼を向ける
時が停まる
固定された秩序は歴史に反する行為なのか
奪われて行く感度を追い求めて
後ろ向きに歩く毎日
立ち止まって振り返れば
先が存在しない不安と
先の見えない不安と
間違いだらけの道に押し潰されそうになる
其れでも必死に為って生きて逝くしかない
生きると云う不毛を続けて
疵付いて行く事を繰り返して
どんなに辛くても
時を認めなくてはいけないのは何故だろう
全てを終わりにしないだろうか
其れが最も簡単で
其れが最も単純で
其れが最も明瞭な正解なのに