記録と記憶。

プリントしたものをスキャニングして
其れをコピーしてプリントして
此の工程を繰り返して逝けば元の物からは
遥かに劣った物が出来上がる
精度も劣化する
其う遣って何度も何度も同じ事を思い出していくと
本当の記憶は何時の間にか淡い思い出になって
恰も当時が幸せであったかの様に錯覚する
過去が何時だって素晴らしいのは結果で在り
其れが朧気であるからである
何時だって判然とさせない方が美徳だし
幸福な場合の方が多い
特に精神面に於いては其の効果は顕著に表れる