時を刻む機械。

次に目覚めたのはあれから何時間後だろうか?
時を刻む機械は3時28分調度を刻んでいた。
だが僕にはそんなこと関係なかった。

時を歩む。
人間としては当たり前だ。
残念なことにこれが苦痛なのだ。
時の進行状況など知ったことではない
血液が体中を駆け巡り呼吸をし思考をする。
この行動の全てが苦痛。

「死」と言う選択を受け入れてしまいたいくらいだった。
僕がこの世からいなくなったところで
世の中は何にも変わりやシナイ。
ただ平凡に平凡を刻んで進んでいく。

ただ、国のデータから僕につけられたナンバーに
『死去』という経歴が付け足されるだけだ。
だが、そんなこと世の中の人間は気にも留めないだろう。

実際問題日本は生活水準が高いが自殺者が多い
統計学上一日に約100人が死んでいる計算だ。
だが、新聞にすらそんな記事めったに出て気やしない。
せいぜい記事の埋め合わせに少量月に1・2回使われる程度だ。

そんな事を考えながら
僕は手首から滴り落ちる鮮血を見て哂っていた。