少年心。

演じるというのはとても疲れることだった
だけど、その頃の僕にはそれが疲れることだというのは
まったく解らなかった。
それよりも年上の二人に受け入れられることのほうが
僕には重要だったのである。
本当の事なんて何にもいらなかった。
世の中で求められるのは常に本当のような嘘。
みんなが信じてしまうような嘘なのだから。
スピーカーから流れてくるメロディーに聞き覚えがある
ドデカイ嘘を突き通すのならそれは本当になるのだと。
嘘で塗り固めらたこの世の中は
いつしか全てが本当であるかのような誤解に酔わされている
そして、この嘘を誰も疑わなくなった。
人間は愚かだからこれまで発展したんだと知った。