少年心。

学校の裏側には沢山の生き物が居る
ちょっとした林があった
そこには冬でもブロックをひっくり返せば
虫が出てくるような
僕が生息していた周辺では
割と生き物に恵まれていた場所だった
僕は何もする事が無いと
独りでよく此処に来た。
此処に来ると、まず僕はよく手に馴染む
少し大きめの石を探す。
そして、後は探索だ。
生き物を見つけてはその石で叩き潰す。
愉快で堪らなかった。
叩き潰された生き物は何の抵抗もなしに
無残にも壊れる。
さっきまで動いていたのが嘘みたいだ
初めからこの虫は壊れるためにあったかのように
そして、僕はこれを飽きるまで続けるのだった。
僕は、生き物がこんなにも簡単に壊れるのだと知った。
けして、これが悪い事なのだと学びはしなかった。