本能。

おかしな話だと思う。
僕の意識と浅羽祐介が同じで無いとするのに
なんで、僕はこんなにも自分の体を
傷付けなければ成らないんだろう。
こんなにも、壊していく。
この体は、僕のものではなくて
この意識は僕のもの。
僕は、僕で在るけれど
僕の存在というのは
僕が生きることで証明されている。
だけれど、其の僕に宿っている
僕という意識は、
其の生きることでしか証明の出来ない僕の
存在を否定する。
僕が生きる事を拒否している。
僕が、この環境で、この人格で
こうやって生きていくことを拒んでいる。
否定をされる謂れの無い僕の体は
本能的に助けを求めている。
其れがきっと
鬱病であり。自律神経失調症であり
摂食障害で在るんだろうな。
人間の体。
むしろ、生き物というのは本能的に
生を求める
だが、人間はとても高度な生き物であって
其れに宿る意識の精密さゆえに
体が求めるものとは別に
様々なことを考え
時には、体すら支配しようとする。
体は、一見意識に支配されたように
僕たちの意識を酔わせているけれど
結局は違う。
そんな気がする。