不眠症。

朝方少し睡眠を取ろうかと思って布団には入るも
眠りに付く事が容易でない事実を目の当たりにする。
そうだ。
僕は不眠症だった。
体はこんなにも睡眠を欲しているのに
僕の意識は其れを微塵も許そうとしない。
限られた時間の中で僕は何を残すのか?
残そうともしない人間はそんな事を考えるに値しないだろう。
きっと、この目の前の現実を拒み続ける
僕の意思は水密桃よりも甘い決断で構成されている。
其の構造の細部には何時も同じ想い出と想いで飾られて。
クリスマスツリーを飾り付けるのにはモッテコイかも知れない。
酸素を吸収して僕は今日も意識を働かせる。
拒み続ける意思を報いだとして僕は幾つの不幸と出会ってきた?
そして、其れを不幸であると決定付けるのは僕自身だ。
生まれてきた事を呪うのは簡単だが
其れを喜びに変えるのはとても難しい。
僕に迫られた決断を如何やれば回避できるか?
そんな事に使ってきた思考能力を
僕は必死に筆にしよう。
文にしようと必死だ。
既に衰える道を歩みだした僕の目に光が在るうちは。
如何やってもこの思考の全てを書き出したい。
文が・文字が・言語が人間を構成している
全ての理論。
論理的思考に繋がっている。
其れを活用しなければならない。
其れは人間の生きる使命であるから。
知識を詰め込む事は簡単だ。
だけれども其れを活用できる人間は
そんなに居ない。
全くの無駄だ。