乗車券。

何の苦しみも無く
只、この意識だけが遠くに行く事の出来る
そんな特別なチケットが有ったら一体どれだけの人間が群がるのだろう。
僕もきっと其の中の一人だ。
BUMPの乗車券を聞いていると不図そんな事を想像する。
僕は其の夢の先に連れて行ってくれると云う
バスの乗車券をそんな事と重ね合わせて見てしまう。
誰もが欲しいんだろうな。
今此処に居る自分を捨てて
何処か遠くに。
明日の心配はあるけれど。
其れは残された者への配慮なんかじゃなくって。
只、明日の自分。
明日への未来だけ。
其れだけを心配する。
素晴らしいじゃないか。
時間にしか束縛されない。
其の自由は。
僕の望む物かも知れない。