烙印。

一列に並ぶ事を強制される
秩序に充ちた世界
此の規則から抜け出す者には容赦ない
一列に並ぶ事に疑問を挟まない人間が
今日も気晴らしをして過ごす
灰色に濁った空の下で
欠陥品の烙印を押された者が
今更ながら黒だの白だのを叫ぶ
取り返しの着かなくなった後で
精一杯の自己主張
どっちも醜いと対岸で嗤っている君が
一番醜い事に気が付いてはいないのだろう
其れで自分を理解した心算に成っているのだろう
如何やって自分を理解しているのかも説明出来ないのに
其の無知に気が付かない振りをしている
嗚呼、素晴らしいよ。
君は主演男優賞を取れる
君の様な賢いピエロなら
ジャンキーの僕は
既に何が正しくて其れが本当に其の色なのかも理解出来ない
自分が排除された人間である事すら気が付かないのだ