罪(主に殺人罪)についての個人的且つ哲学的見解@3

では、次に道徳に背く事。
此れを罪としてみよう。
抑、道徳とは何だろうか?
『人を殺してはいけないと言うのは道徳的な事。』

此の道徳は何処から生まれて来るものなのだろうか。


人々が、善悪をわきまえて正しい行為をなすために
守り従わねばならない規範の総体。
外面的・物理的強制を伴う法律と異なり
自発的に正しい行為へと促す内面的原理として働く。


と、辞書には載っているが
『善悪をわきまえて正しい行為』
と云うのが僕には理解出来ない。
善悪の区別が今一つかないからである。
僕には何が善で
何が悪なのかを判別する事が出来ない。
判然云うと僕は人を殺す事が悪い事だとは思わない。
其れは、法律的な意味に於いてではなく
道徳的な意味に於いてである。
殺人が現代社
多分、世界中で禁じられてはいるとは思う。
だから、僕は法律的に悪い事なんだろうとは思うが
其れは法律的効力によって
肉体的自由を其して自分の所有する時間を
強制的に剥奪され
監禁され
拘束される為に
僕が殺人を犯さないだけであり
道徳的に殺人が悪い事だと
認識したから人を殺さないのではない。
   
僕は人生の殆どを
快楽と苦痛の区別で生きて来た。
僕が今迄人を殺さなかったのも
法律的効力によって
肉体的自由を其して自分の所有する時間を
強制的に剥奪され監禁され拘束される
と言う苦痛を嫌うと云う事に由来する。
其れは決して、善悪に基づくものではない。