二人でお茶でも飲まないか?取って置きの曲を流して。

自分に迫り来る其の事実を虚実の物と理解して
手を伸ばして見た細やかな不安は
抵抗の印として僕は必死に抱き続ける
此の術を駆使したとて、何を獲る訳でもない
目の前に広がった空間座標を今一自分の所有物に出来ない
其処には、自分の未開拓の未知の次元で
羅針盤を持つ事も無く
手探りに歩くしかない
別段、暗闇でもなく
別段、明るい訳でもなく
何時も其処に存在する事を
其れは失う事でしか存在の自覚が出来ないという
何たる幸福
何たる不幸